【12月18日 AFP】バチカン市国のサンピエトロ広場(St Peter's Square)で17日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王の誕生日を祝い、数百組のカップルがタンゴを踊った。アルゼンチン出身の法王自身、若かりし頃は上手な踊り手だったという。

 法王は1936年12月17日、ホセ・ベルゴリオ(Jose Bergoglio)として、タンゴ誕生の地でもあるアルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)で生まれた。

 サンピエトロ広場には同日、イタリア国内外からダンサーらを含む約1万3000人が法王の誕生日を祝うために集まった。

 タンゴは昼頃に始まった。「お誕生日おめでとうございます、フランシスコ法王!この輪を広げましょう」とイタリア北東部ラベンナ(Ravenna)近郊コンベンテッロ(Conventello) から参加した一人の女性が声を上げた。この女性こそ、誕生日のタンゴを思いついた本人で、ダンス教師のクリスチーナ・カルモラーニ(Cristina Carmorani)さんだ。

 法王になる数年前のあるインタビューで、フランシスコ法王は、タンゴについて「大好きです。自分の中の奥深くから湧き出てくるもの」と話していた。このときのインタビューでは、法王は若い頃に熱心なスポーツマンであり、踊りもたいへん上手だったとの妹の発言も引用されている。

 一方、若いカトリック教徒たちの会である「パパボーイズ(Papaboys)」は風変わりな方法で法王の誕生日を祝った。同会は、ローマ(Rome)を訪れる巡礼者のために、サン・ロレンツォ(San Lorenzo)の宿泊施設で24時間の祈祷マラソンを組織した。

 またスペインの家禽農場経営者たちは、800キロの鶏肉をバチカン周辺のホームレスのための慈善事業で配ってもらうようスープキッチンを通じて送り届けた。(c)AFP/Kelly VELASQUEZ