【12月17日 AFP】映画製作大手ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)にサイバー攻撃を仕掛けたとされるハッカー集団は16日、2001年の米同時多発テロを引き合いに、同社に対してこれまでで最も恐ろしい脅迫声明を出し、北朝鮮を題材とした同社製作の映画の公開中止を再び要求した。

Guardians of PeaceGOP、平和の守護者たち)」と呼ばれるハッカー集団は、米メディアが伝えた声明で、予告していた「クリスマスの贈り物」の開始を宣言。新たにマイケル・リントン(Michael Lynton)会長兼最高経営責任者(CEO)の電子メールなどを公開した。

 さらに、同社が製作した新作コメディー映画『The Interview(ザ・インタビュー)』を見ないよう人々に警告した。セス・ローゲン(Seth Rogen)とジェームズ・フランコ(James Franco)が出演する同映画は、米中央情報局(CIA)による北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記の暗殺計画を描いたフィクションだ。

 GOPは以前の声明と同じく所々間違った英語で、以下のように警告している。

「プレミアを含め、『The Interview』が上映される時間と場所、そして恐怖の中に楽しみを見つけようとする者たちが陥る苦々しい運命を、われわれは示すだろう」

「世界は間もなく、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントがどんなにひどい映画を製作したのかを知ることとなる。世界は恐怖で満たされるだろう」

「2001年9月11日を思い出せ。その場所と時間からは距離を置くことを推奨する。(もし自宅が近くにあるならば、立ち去った方がいい)」

「近日中に起こることは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの強欲さがもたらしたものだ。全世界がソニーを非難するだろう」

 GOPは以前から、クリスマス当日の12月25日に公開予定の同映画の公開中止を要求していた。当初今年10月に予定されていたこの映画の公開が再び延期される可能性も取りざたされているが、ソニー側は何のコメントも出していない。

 北朝鮮は先月24日に起きたソニー・ピクチャーズ エンタテインメントへのサイバー攻撃への関与を否定しているが、この映画に怒った北朝鮮支持者が画策した可能性もある今回の攻撃を、「正しい行い」だったとして賞賛している。(c)AFP/Michael THURSTON