駐機場で8時間、長い人でトータル30時間 豪州への長い空の旅
このニュースをシェア
【12月14日 AFP】米サンフランシスコ(San Francisco)からオーストラリアのシドニー(Sydney)に向かったユナイテッド航空(United Airlines)863便に乗っていた200人以上の乗客は予想外の長旅を強いられてしまった。行き先の変更を余儀なくされたうえ、駐機場で8時間も過ごすはめになったからだ。
豪シドニーの地元紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)が13日に伝えたところによると、ユナイテッド航空のボーイング(Boeing)777型機は、およそ15時間の飛行でシドニーに到着する予定だったが、シドニー空港の滑走路に障害物があり着陸できなかったため、オーストラリアの首都キャンベラ(Canberra)の空港に現地時間12日午前9時(日本時間同7時)ごろ着陸した。
悪いことにキャンベラの空港には入国審査を行う職員がおらず、乗客らは機内にとどめられた。
キャンベラ空港側は、事前に要請を受けていれば入国審査官を手配することも可能だったが、ユナイテッド航空から要請はなく、ユナイテッド航空が乗客を機内から出さないことを選択したとデーリー・テレグラフに語った。
キャンベラに着陸してから約4時間後、ようやく乗客らは機外に出ることが許され、正式に入国しないまま駐機場に出て新鮮な空気を吸ったり脚を伸ばしたりすることができた。
豪公共放送ABCによれば、同機はその後、着陸から約8時間後の午後5時(日本時間同3時)ごろにようやくキャンベラを離陸し、無事にシドニー空港に到着した。ニューヨーク(New York)から乗り継いできた乗客はこの時点で約30時間もの長旅を経験したことになった。
乗客の1人、デービッド・デフェリース(David De Felice)さんはABCの取材に対し、航空会社のスタッフは状況に適切に対応していたと振り返り、「長い一日だったよ…午後に4時間も駐機場にいたから、すっかり日焼けしてしまった。乗員も乗客も皆、元気だよ」と語った。(c)AFP