【12月13日 AFP】米上下両院で11日、ロシアに対する新たな経済制裁と、ウクライナへの軍事支援に道を開く法案が可決された。

 この法案はウクライナへの致死性並びに非致死性の軍事支援の提供を認める内容で、支援には対戦車兵器、弾薬、「兵士が運用する戦術無人偵察機」などが含まれる。

 法案は11日に上院と下院で全会一致で可決された後、技術的な理由で上院に戻されたが、12日に再び全会一致で最終的に議会を通過し、その後バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が署名する見通し。

 ロシア外務省はこの法案は米露関係に「強力な爆弾」を埋め込むものだと厳しく批判したが、欧米諸国に軍事的支援を求めたものの非致死性の装備しか提供されていなかったウクライナの議会筋は「歴史的な決定」だとして米議会の動きを歓迎した。

 ウクライナ政府は同国東部の分離独立派を支援するロシアと対立しており、米政府はウクライナ政府を支援している。米国防総省は先月、ウクライナに提供する対迫撃砲レーダー20基のうち最初の3基を届けたが、オバマ大統領はこれまでのところ、ウクライナ政府が求めている大量の武器の支援は承認していない。(c)AFP