紛失のディズニー短編映画、ノルウェーで発見 1927年制作
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【12月12日 AFP】これまで紛失したと考えられていた、米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニー(Walt Disney Company)の1927年のアニメーション映画『Empty Socks』の複製がノルウェーで見つかった。同国の国立図書館が11日、明らかにした。
『Empty Socks』は同社が始めて手掛けたクリスマス映画で、見つかったフィルムは「ほぼ」完全な状態だったという。北極圏に近いモー・イ・ラーナ(Mo i Rana)にある同図書館の施設で蔵書の確認作業中に発見された。
同図書館の公文書保管人は声明を発表し、「初めはそれが紛失した貴重な映画だとわからなかった。映画はフィルム2巻で構成されているが、はっきりしたラベルは付いていなかった」と述べた。
発見されたフィルムについては、ディズニー・コミックスを手掛けた経験を持つデービッド・ガースタイン(David Gerstein)氏によって本物であることが証明されている。オリジナル版の収録時間は5分30秒だが、発見されたフィルムでは、中盤の30~60秒が消えてしまっている。
同映画の主役は、ミッキーマウス(Mickey Mouse)の前身である「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット(Oswald, the Lucky Rabbit)」。オズワルドは、ウォルト・ディズニーとアブ・アイワークス(Ub Iwerks)が創作したキャラクターで、彼らが手掛けた26本の作品に登場している。
国立図書館によると、このフィルムは当初個人の所有物だった。映像はデジタル化され、ディズニーにもコピーが渡されたという。
今回の発見以前に『Empty Socks』の複製が確認されているのは、米ニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art、MoMA)に保管されている25秒間の断片のみだ。(c)AFP