中国・スペイン結ぶ世界最長鉄道、第1号車がマドリード到着
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【12月10日 AFP】世界最長の1万3000キロを超える中国・スペイン間を結ぶ貨物列車の第1号が9日、マドリード(Madrid)に到着した。
今回行われたのは、通常運行の開始に先立つ試験走行。消費財の卸売取引の中心地である中国東部・浙江(Zhejiang)省の義烏(Yiwu)市を先月18日に出発し、カザフスタンとロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、フランスを走り抜け、21日間かけ目的地に到着した。
この路線は、モスクワ(Mosco)と中露国境に近いウラジオストク(Vladivostok)をつなぐシベリア横断鉄道(Transsiberian Railway)を上回り、世界最長となる。スペイン公共事業省によると、輸送にかかる日数は船便の場合より10日以上短縮できる。
貨物列車は貨車にコンテナ40個を積載可能で、こま(独楽)など子ども向けのおもちゃや刃具など浙江省で製造された製品をスペインまで輸送。復路にはワインやオリーブオイル、ハムなどを中国まで運ぶ予定だ。
マドリードで開催された記念式典に出席した浙江省の李強(Li Qiang)省長は、「『新たなシルクロード』を開発する戦略を進める上で」重要な路線だと述べた。
中国にはすでに、欧州最大の経済国であるドイツとの間を直行で走る貨物列車の定期便路線があり、これには鉄鋼業で知られる大都市・重慶(Chongqing)とドイツの交通・商業の中心都市デュイスブルク(Duisburg)を結ぶ路線と、北京(Beijing)とドイツ第2の都市ハンブルク(Hamburg)を結ぶ路線が含まれる。(c)AFP