一斉授乳で高級ホテルに抗議、英ロンドン
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【12月8日 AFP】英ロンドン(London)の高級ホテルで1人の女性が子どもに授乳していたところ、従業員からナプキンで子どもの頭を隠すように言われたことを受け、怒った授乳中の女性たちのグループが6日、このホテルの前で一斉に子どもに授乳する抗議行動を展開した。
女性たちの抗議の対象となったのは、ロンドンの高級ホテル「クラリッジス(Claridge's)」。1日、このホテルでアフタヌーンティーを楽しんでいた際にルイーズ・バーンさん(35)が生後3か月の娘に授乳していたところ、子どもの頭を隠すようホテル従業員から告げられた。この一件から英国では、人目につく場所で授乳することの是非をめぐる論争に発展。デービッド・キャメロン(David Cameron)首相は「女性が人前で授乳する権利」に支持を表明した。
6日はこの問題に関する主張をしようと、約15人の女性が子どもを連れてクラリッジスの前に集まり「愚か者へ、女性の胸はこのためにある」などと書かれた横断幕を掲げた。18か月の娘を連れて参加したエミリー・スローさんは人前で授乳をしたところ、交流サイトのフェイスブック(Facebook)上で「あばずれ」と呼ばれたと体験を語り「こういうことが起きるたびに、多くの女性たちが授乳について戸惑ってしまう。授乳を恥とするような考えに挑戦し、授乳は女性にとって普通で自然なことだと示すためにここへ来た」と話した。
授乳中の女性に対し、中傷するなど不利益を与える行為は英国の男女平等法で性差別にあたるとされている。
一方、反欧州連合(EU)を掲げる英国独立党(UK Independence Party、UKIP)のナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)党首は、授乳の場所に関する規則は個々の施設や場所が決めるべきもので、女性に「隅に座る」よう求める場合があってもよいと述べた。
世界の王族や著名人もよく訪れるクラリッジス側は、授乳は「容認」するとしながらも女性客に「他の客への配慮」を求めている。(c)AFP