インド警察、女性客レイプの疑いで「ウーバー」運転手を逮捕
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【12月8日 AFP】インドの警察は7日夜、25歳の女性客をレイプした疑いで、米国発の配車サービス「ウーバー(Uber)」のタクシー運転手を逮捕した。警察当局が明らかにした。
警察によると、容疑者は5日夜に首都ニューデリー(New Delhi)の人気のない地域で女性を襲った後、タクシーを乗り捨て、自身の地元のウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州に逃走していたが、地元警察の協力によって同州マトゥラー(Mathura)市で居場所を特定され、身柄を拘束された。
ニューデリー警察幹部は、初動捜査の結果、タクシーにはGPSが設置されておらず、義務付けられている運転手の犯罪歴調査が行われていなかったことが明らかになったとして、ウーバー社が適切な措置を怠ったと批判している。一方のウーバー側は声明で、事件への遺憾の意を表明した上で、安全性は同社の最優先事項であり、同社は全利用履歴の「GPS追跡と情報記録」を行っていると説明している。
「ウーバー」は、スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリケーションを使ってタクシーや私用車を手配し、支払いができるサービスで、安全性と高い技術力を売りにしている。インドでは、主に都市部で働く若い専門職員をターゲットに市場進出を進めていた。集団レイプ事件が相次いだことで世界を震撼させたインドでは、女性が夜間の身の安全について非常に神経質になっており、特にニューデリーではその傾向は高い。
地元メディアによると、事件の被害者は金融会社の女性幹部で、友人との夕食を終え帰宅するためにウーバーのタクシーを利用した。女性は警察に、車内でうたた寝をした後に目を覚ますと、タクシーが人気のない場所に止められていたと話している。
女性は運転手に襲われレイプされた後、ニューデリー北部の自宅近くに置き去りにされたという。運転手は警察に通報したら殺すと女性を脅したが、女性は車のナンバープレートを写真に撮っていた。(c)AFP/ Bhuvan BAGGA