【12月6日 AFP】タイのプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王は5日、87歳の誕生日を迎えたが、「医師の助言」を理由に毎年恒例の祝賀式典への出席を取りやめた。王の健康状態をめぐり、騒乱が続くタイ国内ではさらなる不安が高まっている。

 過去60年間タイ国王として君臨しているプミポン国王は、世界の君主の中で在位期間が最も長く、政治や軍事騒乱が続くタイにおける「団結の父」として親しまれてきたが、老齢を迎え王位の最期に入りつつある今、タイの将来への懸念が生まれている。

 正式にはラーマ9世(Rama IX)として知られるプミポン国王は、今年10月に胆のう摘出手術を受けて入院していたが、誕生日の祝賀式典には出席するとみられていた。

 しかし6日朝になり、タイ王室庁は医師の助言を理由に式典への欠席を発表。宮殿職員によると一般謁見とテレビ生中継も中止された。(c)AFP/Jerome TAYLOR