スペインの女性劇団、増税にポルノ雑誌販売で対策
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【12月5日 AFP】スペインの女性メンバーだけの劇団が、売上税増税による影響を回避する方策として、ポルノ雑誌の販売を始めた。
劇団「プリマス・デ・リエスゴ(Primas de Riesgo、リスクプレミアム)」は今年、廃刊したポルノ雑誌のバックナンバー300号分ほどを取得した後、ポルノ雑誌の販売者登録を行った。
現在は、ポルノ雑誌を16ユーロ(約2400円)で販売し、17世紀の劇作家ペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカ(Pedro Calderon de la Barca)の戯曲「驚異の魔術師(The Prodigious Magician)」の公演チケットを雑誌に無料でつけている。
雑誌の売上税は演劇の売上税の5分の1以下のため、チケットの価格も抑えることができる。また、経済危機の直撃したスペインにおける文化政策への反発の意味あいもある。
スペインのマリアノ・ラホイ・ブレイ(Mariano Rajoy Brey)政権は2012年9月、財政赤字を抑える取り組みの一環として、失業率が急増する中、映画や演劇、コンサートチケットの売上税を8%から21%に引き上げた。一方、雑誌の売上税は4.0%に据え置かれた。
「いったいどんな社会が、スペインのシェークスピア(Shakespeare)であるカルデロンとポルノを比較して独自の結論を出すような判断をするのかと、人々に問いかけたかった」と、劇団のディレクター、カリナ・ガランティバ(Karina Garantiva)さん(34)は語った。(c)AFP/Pablo FERNANDO-GARCIA