【12月5日 AFP】サッカー日本代表のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督は、日本サッカー協会(JFA)との会合で、八百長疑惑について自身の潔白を主張した。JFAの三好豊(Yutaka Miyoshi)弁護士が4日、明らかにした。

 三好弁護士は、アギーレ監督と2時間にわたる面談を行ったあと、記者会見を開き、「監督は、非常に怒りを感じていると述べ、プロの指導者として八百長のようなことは一切やっていないと主張しました」と語った。

 スペインメディアは、2011年5月に行われた同国1部リーグのレバンテ(Levante)対レアル・サラゴサ(Real Zaragoza)の試合で、メキシコ出身のアギーレ監督のほか30人が八百長に関与したと報じている。報道によると、スペイン検察は容疑者を正式に告訴する準備に入っており、日本代表監督として史上最高の年俸245万ドル(約2億5000万円)で契約したとされる56歳のアギーレ監督も、その中に含まれているという。

 三好弁護士は報道陣に対して、「現時点では、監督の関与を示す材料や証拠はなく、彼の言葉を信じるしかありません」と述べ、アギーレ監督の代理人の言葉として、起訴された場合は2月にスペインの裁判所に出廷することになる可能性があることを明かした。

「これが最後とは思っていない」と述べた三好弁護士は、JFAが「捜査の展開」を見守りながら「判断を下すことになる」とつけ加えた。

 2010-11シーズンにアギーレ監督が率いていたサラゴサは、最終節でレバンテに2-1で勝利し、2部降格の危機を免れた。

 しかし、2013年6月にスペインプロリーグ機構(LFP)のハビエル・テバス(Javier Tebas)会長が、レバンテ対サラゴサ戦を含めた9試合について八百長疑惑の可能性があると指摘し、捜査を行っていると発表した。

 報道によれば、両クラブは不正行為について否定し、調査には全面的に協力するとしている。

 欧州で視察を行っていたアギーレ監督は、この日日本に帰国したが、空港で待ち構えていた報道陣の前を無言で通り過ぎた。(c)AFP