独ドキュメンタリー番組、ロシアの国を挙げたドーピング事情暴く
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【12月4日 AFP】ドイツのドキュメンタリー番組が、ロシアは国ぐるみでドーピングをしているのではないかという疑いを、一層濃いものにしている。
ドイツ公共放送連盟(ARD)は3日、60分のドキュメンタリー番組「ドーピングにまつわる機密文書-ロシアがどのように勝者を生んだか(Secret Doping Dossier: How Russia produces its Winners)」を放送し、その中で、国際陸上競技連盟(IAAF)で役員を務めるロシア陸上競技連盟(ARAF)のワレンティン・バラフニチェフ(Valentin Balakhnichev)会長を名指しで批判した。
同番組では、ドーピング違反で来年1月までの資格停止処分を受けた陸上・中距離のユリア・ステパノワ(Yuliya Stepanova、旧姓:リサノワ〈Rusanova〉)と、露反ドーピング機関(RUSADA)の元職員である夫のヴィターリー・ステパノフ(Vitaly Stepanov)さんの話を取り上げており、国内で厳しい批判を受けたため、夫妻は国外に転出せざるを得なくなったと報じた。
ヴィターリーさんは、「ドーピングなしで結果を出すことはあり得ない。ドーピングせざるを得ないのが、ロシアの実情だ」と話している。
ユリアもこの意見を支持し、ドーピングを行うロシアの未来は暗いだろうとした。
ロシアでは、選手がドーピング検査を回避するために偽名を使って旅行したり、大規模な大会にはドーピング違反が見つかったことのない選手が出場するなどのやり方が一般的だという。
28歳のユリアは、「もしアスリートがドーピングでつかまったら、それを捨てて新しいのに代えるだけよ」と、このシステムを非難した。