オバマ米大統領、警官のカメラ装着強化へ 黒人青年射殺受け
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【12月2日 AFP】8月に米中西部ミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)で起きた白人警察官による黒人青年射殺事件を受け、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は1日、警官の小型カメラ装着を全米で強化するための予算を議会に要請する方針を明らかにした。
黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(当時18)が射殺された事件は、警官、特に白人警官によるアフリカ系米国人への対応に対する積年の疑問をよみがえらせた。またファーガソンでの最初の抗議デモの際に、警官が装甲車の上に腰かけ、デモの参加者にライフルを向けていた映像も公開され、問題となった。
同州セントルイス(St. Louis)郡の大陪審が白人警官を不起訴とする決定を下したことを受け、各地で激しい抗議行動が起きている中、オバマ大統領は公民権活動家や警察組織幹部らと相次いで会見。
ホワイトハウス(White House)の声明によれば、オバマ大統領はまず、軍の余剰装備を連邦政府から警察に払い下げるという批判の多い現行制度については撤廃はせず、新たな指針を定める大統領命令を発令する意向。さらに警官が装着する小型カメラを今後3年間で約5万台追加導入し、また警察機関の訓練を強化するために、2億6300万ドル(約310億円)を議会に要求するとしている。(c)AFP/Jérôme CARTILLIER