【12月2日 AFP】消費者団体「米国公共利益調査グループ(US Public Interest Research GroupPIRG)」は1日、玩具の安全性に関する年次報告書「おもちゃの国に潜む危険(Trouble in Toyland)」を公表し、ディズニー(Disney)アニメや「ハローキティ(Hello Kitty)」など人気キャラクターをかたどった玩具の中に危険なものがあると警告した。

 米国で2013年に回収された玩具は1100万個以上に上る。今回PIRGは数百個の玩具を調査し、約25個に危険性があると判定された。同団体ではこの危険性を「フタル酸エステル、鉛、クロムなどの有毒性」、「窒息の危険性」、「簡単にのみ込んでしまう危険性」などの種類に分けている。

 危険性を指摘された玩具のうち、ディズニー関連ではディズニー・チャンネル(Disney Channel)のアニメ「ドックはおもちゃドクター(Doc McStuffins)」のキャラクターを模した人形セットは小さなパーツに分解することができ、のみ込みやすいにもかかわらず警告表示がなかった。

「ハローキティ」をテーマにした子ども用アクセサリー、風呂に浮かべて遊ぶビニール製のアヒルのおもちゃ、アニメ番組「ドーラ・ジ・エクスプローラー(Dora the Explorer)」のバックパックからは生殖器官に悪影響を及ぼすとされるフタル酸エステルが高濃度で検出され、特にバックパックでは許容レベルの200倍に達した。

 また米国で販売禁止になった強力な磁石を使った玩具「バッキーボール(Buckyballs)」は、インターネット通販でまだ買うことができる状態だった。この磁石はのみ込んだ場合、消化器の中で磁石同士がくっつこうとして消化器の組織を切り裂く恐れがある。

 米消費者保護当局によれば2001~13年に玩具が関係する事故で15歳未満の子ども238人が死亡し、その40%は窒息死だった。PIRGの報告書はウェブサイト「http://www.uspirg.org」で読むことができる。(c)AFP