【12月1日 AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)郊外の浜辺で11月30日、砂遊びをしていた子供たちが砂の中に埋められていた赤ちゃんの遺体を発見した。オーストラリアでは1週間前、道路脇の排水溝に放置され泣いている新生児が保護されたばかり。

 豪ニューサウスウェールズ(New South Wales)州警察の発表によると、シドニー郊外マルーブラ(Maroubra)のサウスビーチ(South Beach)で30日朝、砂を掘って遊んでいた6歳と7歳の兄弟が赤ちゃんの遺体を見つけた。兄弟から報告を受けた父親が警察に通報した。

 遺体は砂山が並んだビーチ南端の深さ30センチほどの砂の中に埋まっており、衣服は着ていなかったという。捜査官によれば「とても小さな乳幼児」だが、腐敗が進んでいるため性別は判別できず、いつから砂に埋まっていたかも不明。死産だったのか、出産後死亡したのか、殺害されたのかも分かっていない。

 現在、捜査当局が出産記録や通院記録の洗い出しを行うとともに、行方不明者捜索班と協力して赤ちゃんの親の発見に努めている。赤ちゃんの死因はこれから検視を行うという。

 遺体発見を受けて警察は1日、赤ちゃんの母親に名乗り出るよう呼び掛けた。

 ニューサウスウェールズ州警察のアンドルー・シピオーネ(Andrew Scipione)本部長は「ぜひ名乗り出て、われわれに助言を求めてください。あなたと話がしたい」と母親に語り掛けるとともに、一般の人々に対しても、事情を知っているなら「警察に知らせてください。私たちは彼女が助けを必要としているのではないかと考えています」と情報提供を求めた。

 シドニーでは23日にも、生まれたばかりの赤ちゃんが道路脇の排水溝で泣いているのを自転車で通りがかった人が発見した。警察によるとこの赤ちゃんは18日から排水溝に遺棄されていたとみられ、母親が殺人未遂容疑で逮捕された。(c)AFP