4年前に失踪の米少年、壁の裏から発見 母と再会 父親らを逮捕
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【11月30日 AFP】米国で4年前に行方不明になったと母親が届け出ていた少年が、警察の捜索により米ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)近郊ジョーンズボロ(Jonesboro)の住宅で発見された。警察は、少年の父親でこの家に住むグレゴリー・ジーン(Gregory Jean)容疑者(37)と少年の継母サマンサ・ジョイ・デービス(Samantha Joy Davis)容疑者(42)を含む5人を逮捕した。現地メディアが29日伝えた。
同州クレイトン(Clayton)郡の警察は28日遅く、通報を受けてジーン容疑者らが暮らす住宅に駆け付けた。KT・ヒューズ(KT Hughes)巡査部長によると、父親らは少年の居場所について何も知らないと答え、警察が確認のため住宅を調べたが不審な点は発見されなかった。
しかしその数時間後、警察は新たな通報を受けて現場に戻った。2度目の捜索が行われていた最中、少年は電話で母親に連絡を取り、自分はタオルを入れる戸棚の奥の壁パネルの裏にいると伝えた。母親からその情報を伝えられた警察は少年を発見できたという。
警察当局者がアトランタのテレビ局チャンネル2(Channel 2)に語ったところによると、母親は少年が行方不明になったと2010年に児童福祉当局に届け出ていたが、警察には通報していなかったもよう。母親が移民で、米国の制度をよく知らなかったためではないかとみられている。
母親は29日に少年と再会したが、当局は少年の親権や警察の関与が遅れた理由について不明な点が依然多いとしている。また当局は、当面の間、少年を福祉施設に収容する方針を明らかにした。
逮捕された父親のジーン容疑者ら5人は、捜査妨害や不法監禁、児童虐待の容疑が持たれている。複数の近隣住民は、少年が庭で働いている場面をたびたび目撃しており、少年はホームスクーリングを受けていると聞いていたと話している。(c)AFP