ユーロ導入迫るリトアニアで「世界最大」の硬貨ピラミッド披露
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【11月30日 AFP】バルト海(Baltic Sea)に面したリトアニアで29日、自国通貨リタスに代わってユーロを導入するのを前に、硬貨で製作した「世界史上最大」のピラミッドが披露された。
ピラミッドはボランティアが3週間近くかけて1万リタス(約43万円)分の硬貨100万個余りを積み上げたもので、高さ1メートル超。ボランティアのドマス・ジョクバウスキス(Domas Jokubauskis)さん(26)は、「世界記録を抜いたのは確実。こうしたピラミッドのこれまでの最高記録は、使用された硬貨の数が60万個だった」と語った。ピラミッド状に積み上げられた硬貨は、子ども向け慈善活動に全額寄付される。
人口が約300万人のリトアニアは2004年に欧州連合(EU)に加盟し、来年1月1日にはユーロ圏に加わる19番目の国となる。EUの世論調査ユーロバロメーター(Eurobarometer)の今年9月の調査によるとリトアニア国内ではユーロ導入に賛成が47%、反対が49%と世論が二分されている。主に物価上昇への懸念が反対の理由になっている。
リトアニアは1918年にロシアからの独立、90年にはソ連からの独立を宣言しており、その都度リタスが国家としての地位形成に一役買った経緯がある。新たに導入されるユーロ硬貨には、14世紀以来同国通貨の図柄だった、剣と盾を持って騎士が描かれた国の紋章があしらわれている。(c)AFP