アフガン首都でタリバンが連続攻撃、宿泊施設と英大使館車両狙う
このニュースをシェア
【11月28日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)中心部で27日、旧支配勢力タリバン(Taliban)の戦闘員らが外国人向けのゲストハウスを襲撃し、実行犯の戦闘員2人が死亡、ネパール人警備員1人が負傷した。当局が発表した。同市ではこの数時間前にも、英大使館の車両が自爆攻撃を受けて6人が死亡する事件が発生したばかりだった。
アユーブ・サランギ(Ayub Salangi)内務次官は地元トロ(Tolo)テレビニュースに対し、「外国人向けのゲストハウスを狙った攻撃で、警察が建物内に踏み込んだ」と明かした。このゲストハウスに関する詳細は確認されていないが、事件があったワジル・アクバル・ハーン(Wazir Akbar Khan)地区は国際企業や開発団体、大使館などが集中している場所。ゲストハウス内では治安部隊が鎮圧に乗り出した後も、散発的な銃声と手投げ弾の爆発音が少なくとも45分間続いたという。
この数時間前にはカブールの東部で、英大使館の車両に爆発物を積載した車が突っ込んで自爆し、英国人ボディーガード1人とアフガニスタン人5人が死亡する事件が発生。タリバンはツイッター(Twitter)のアカウントで、両事件に関する犯行声明を出した。
カブールではこれまでの10日間に、少なくとも8回の爆弾攻撃が発生。外国の施設や女性議員などを標的にしており、この女性議員は車両への自爆攻撃を受けて負傷した。
同国では、米国率いる北大西洋条約機構(NATO)国際部隊が13年間に及ぶ対タリバン作戦を終え、今年いっぱいでの撤退を進める中、カブールではここ数週間、攻撃の発生数が増加している。
アフガニスタン国軍はすでに数多くの死傷者を出しており、NATO軍の駐留規模が小さくなるにつれて、同国が暴力の連鎖に陥るのではないかという懸念が強まっている。(c)AFP/Ben Sheppard