【11月27日 AFP】音楽業界の慣習を嫌うことで有名なプリンス(Prince)が、ソーシャルメディア(SNS)から突然姿を消した。プリンスのSNSの利用については、新作プロモーションのためにだけ参加していたとも言われていた。

 25日の時点で、プリンスのツイッター(Twitter)およびフェイスブック(Facebook)の公式アカウントは消滅しており、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿されていたほぼ全ての動画も削除されている。

 一連の動きについて、プリンス側からコメントは出ていない。

 一方、発表されたばかりの最新アルバム2作については、音楽ストリーミングサービス「スポティファイ(Spotify)」に残ったままになっている。

 新人/ベテランを問わず、大半のミュージシャンは、SNSをファンとの接点を設けるための「義務」と捉える向きがあるが、今回のプリンスの行動はそれに反目するものだ。

 インターネットについて当初は前向きだったプリンスだが、いつしかネット上で自身の楽曲が不正に使用されていることへの反対運動を展開するようになった。

 プリンスは2010年、新作のCDを欧州の一部新聞の折り込みとして配布している。英デイリー・ミラー(Daily Mirror)紙との当時のインタビューでは、インターネットは「完全に終わった」と述べ、数多く存在するデジタル端末については「みんなの頭を数字で一杯にするだけ。良いはずがないね」とコメントしていた。(c)AFP