黒人青年射殺の警官、不起訴に 大陪審が判断 米ミズーリ州
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【11月25日 AFP】米ミズーリ(Missouri)州の大陪審は24日、同州ファーガソン(Ferguson)で今年8月に武器を持たない黒人青年を射殺した白人警官について、犯罪行為に及んだことを認めるに足る相当な理由がないとして、不起訴とする判断を下した。同州セントルイス(St Louis)郡の検察当局が発表した。
事件は、8月9日に黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(当時18)が白人警察官のダレン・ウィルソン(Darren Wilson)氏に射殺されたもの。事件後に起きた大規模な抗議行動は数週間に及び、デモ参加者の一部が暴徒化。警察の対応や人種問題をめぐり全米で激しい議論を巻き起こした。
ウィルソン氏については、第1級殺人、第2級殺人、故殺のいずれで起訴されるのか、または自衛権の行使が認められ不起訴となるのかに注目が集まっていた。
人口2万1000人のファーガソンは住民の多くがアフリカ系米国人で、大陪審判断をめぐって緊張が高まっていた。ジェイ・ニクソン(Jay Nixon)州知事は17日、非常事態を宣言し州兵の出動を準備。米連邦捜査局(FBI)も人員を増加して備える中、ブラウンさんの遺族は、大陪審の判断が発表されても暴力行為には訴えないよう人々に呼び掛けていた。(c)AFP