【11月24日 AFP】中国・競泳男子の孫楊(Yang Sun、ソン・ヨウ)が、5月のドーピング検査で陽性反応を示し、3か月の出場停止処分を科されていたことが分かった。24日、国営新華社(Xinhua)通信が報じた。

 新華社は、中国反ドーピング機関(CHINADA)の情報として、興奮剤「トリメタジジン(trimetazidine)」に陽性反応を示した孫が、7月に処分を言い渡されたと伝えている。

 第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)に出場した孫は、400メートルと1500メートル自由形、4×100メートルメドレーリレーで金メダルを獲得。

 なぜこの段階で孫のドーピング違反が明らかになったのか、また、どのようにアジア大会の出場権を得たのかについて、新華社はまだ伝えていない。

 5月17日に行われた国内の選手権で禁止薬物が検出された孫は、Bサンプルの検査を依頼せず、7月の公聴会で自身の無実を主張したという。この結果、孫には3か月の出場停止処分が言い渡された。

 トリメタジジンは、1月に世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに加えられたもので、孫はそれを知らず、医療行為のために摂取したと主張しているという。

 孫は、2012年のロンドン五輪で400メートルと1500メートル自由形を制し、世界選手権でも5つの金メダルを獲得したが、度重なる問題行動で世間を騒がせてきた。(c)AFP