【11月19日 AFP】国連総会(UN General Assembly)第3委員会(人権)は18日、北朝鮮の人権侵害を批判し、北朝鮮政府の「人道に対する罪」を国際刑事裁判所(International Criminal CourtICC)に付託するよう国連安全保障理事会(UN Security Council)に促す決議案を、賛成111か国、反対19か国、棄権55か国の賛成多数で採択した。

 北朝鮮の人権侵害を国際司法の場で裁く地ならしとなる歴史的な決議だ。北朝鮮の辛善虎(シン・ソンホ、Sin Son-ho)国連大使は怒りをあらわにし、日本と共同で決議案を作成した欧州連合(EU)とは「今後人権関連の対話を続けていく必要はなくなった」と述べた上、「核実験を自制していく理由もない」と宣言し、今回の決議がもたらす重大な影響を覚悟するよう警告した。

 この決議は、今度は国連総会で来月採決される。しかし今回の人権委での採決で、安保理常任理事国のロシアと中国は反対票を投じており、安保理が決議通りに北朝鮮の人権問題のICC付託を目指していくのかどうかは不透明だ。(c)AFP/Carole LANDRY