シエラレオネでエボラ感染の医師、米病院で死亡
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【11月18日 AFP】シエラレオネでエボラ出血熱患者の治療中に自らもエボラウイルスに感染し、米ネブラスカ大学医療センター(University of Nebraska Medical Center、UNMC)に搬送され治療を受けていた医師が17日、死亡した。これでエボラ熱による米国内の死者は2人となった。
死亡したのは、シエラレオネ出身で米国の永住権を取得していたマーティン・サリア(Martin Salia)医師(44)。母国に戻り、エボラ熱患者の治療に当たっていた。
サリア医師は15日に空路でネブラスカ州に到着していた。担当医らによると、UNMCに到着した時点ですでに呼び掛けに反応せず、呼吸困難と多臓器不全に陥っていたという。ネブラスカ州に着いてから12時間後に呼吸器の機能が完全に停止して血圧が下がり、17日午前4時(日本時間同日午後7時)ごろ死亡した。
15日の時点で既にエボラ熱の発症から13日目だったサリア医師は、回復した患者から提供された血漿(けっしょう)と、実験段階の治療薬「ZMapp」の投与を受けていたという。
サリア医師は米国内で治療を受けた10人目のエボラ熱患者。先月テキサス(Texas)州で治療を受けていたが死亡したリベリア出身のトーマス・エリック・ダンカン(Thomas Eric Duncan)さんに次いで、米国内で2人目の死者となった。
UNMCは先に、いずれもリベリアで同病に感染したキリスト教系慈善団体のリック・サクラ(Rick Sacra)医師と、フリーのフォトジャーナリスト、アショカ・ムクポ(Ashoka Mukpo)氏の治療に成功していた。(c)AFP/Kerry SHERIDAN