【11月17日 AFP】南アフリカ政府がチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世への査証(ビザ)を発給しなかったことを受けて、同国ケープタウン(Cape Town)で今年9月に行われるはずだったノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者による国際会議が、イタリア・ローマ(Rome)で12月12~14日に開催されることになった。会議の事務局が16日に発表した。

 会議の事務局は、出席を希望していたダライ・ラマ14世に南ア政府がビザを発給しなかったために会議は延期されていたと説明している。しかし南ア政府は、南ア側がダライ・ラマ14世の入国を拒否したのではなく、ダライ・ラマ14世側がビザの申請を取り下げたとしている。

 中国と密接な経済関係を築いている南ア政府が、チベット亡命政府を政治的にも長年率いてきたダライ・ラマ14世へのビザ発行を行わなかったのは今回で3度目だった。ケープタウンで予定通り会議が開かれていれば、アフリカ大陸で初の開催となるはずだった。(c)AFP