ルーマニア大統領選、首相がまさかの敗北
このニュースをシェア
【11月17日 AFP】ルーマニアの大統領選の決選投票が16日、実施され、中道右派で、中部シビウ(Sibiu)市長のクラウス・ヨハニス(Klaus Iohannis)氏が勝利宣言を行った。一方、当選が確実とみられていたビクトル・ポンタ(Victor Ponta)首相は敗北を認めた。
公式な選挙結果は17日朝まで判明しないが、早い段階での出口調査では3か所の投票所でヨハニス氏が若干リードし、2か所ではポンタ氏が優勢だった。しかし世論調査員によると、開票が進むにしたがって両者の差は広がって行ったという。
11月2日に実施された第1回投票の得票率は、ポンタ氏が40%だったのに対し、ヨハニス氏は30%だった。ただ在外投票での得票率は、ヨハニス氏が46%だったのに対し、ポンタ氏は16%だった。
今回の決選投票では、投票所に足を運んだ有権者の人数が過去最高を記録し、当局によると投票率は62%を超えた。複数の専門家は、決選投票での高い投票率によって、ヨハニス氏優勢に傾いた可能性があると指摘している。
ポンタ氏の主な支持基盤は、絶大な影響力を持つルーマニア正教会の他、同氏の所属政党を伝統的に支持している農村部の人々や中小企業の従業員、高齢者などで、これまでおおむね安定した経済成長に期待感を持つことができていた。
しかし、2014年の第2四半期に景気が後退。それでも政府は、今年の経済成長率を2.2%と予想している。(c)AFP/Mihaela RODINA