【11月16日 AFP】ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は15日、親ロシア派が支配する東部地域での政府機関の全業務の停止を命じる大統領令を出した。ロシアの支援を受ける東部地域のウクライナからの分離を改めて認めた形となる。

 あるウクライナ治安当局の高官は匿名を条件に、大統領が学校や病院、救急サービスの業務停止も命じたことをAFPに明らかにした。

 大統領令は同地域からの公務員と判事らの避難、裁判所の閉鎖と受刑者らの移送を命じたほか、同地域における企業と個人を対象とした全ての銀行業務の停止に向けてウクライナ中央銀行が1か月ほどかけて必要な措置を取ることも提言している。ポロシェンコ大統領は、「政府は今後一切、東部地域に公金を出さない」と述べている。

 同国政府は今月6日、親ロシア派武装勢力が支配している東部地域との境界の周辺で入国審査を開始し、同地域の住民に対する年金など政府からの給付金の支払いを停止すると発表していた。(c)AFP/Katherine HADDON