【11月14日 AFP】米インターネット小売り大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)と米出版社アシェット・ブック・グループ(Hachette Book Group)は13日、米市場での書籍・電子書籍の販売で数年契約を結んだことを発表した。電子書籍の価格設定をめぐり約半年に及んだ両社の対立に終止符が打たれた。

 両社の発表によれば新契約では、2015年初めから仏メディア大手ラガルデール(Lagardere)傘下のアシェットが電子書籍の小売価格を設定する。

 両社は電子書籍を中心に、販売書籍の価格設定権をどちらが握るかをめぐり対立。アマゾンが6か月にわたり、アシェットの出版物の販売を一時停止していた。

 一連の論争では、米書籍販売最大手のアマゾンによる独占的な価格設定力が浮き彫りとなった。ジョン・グリシャム(John Grisham)やスティーブン・キング(Stephen King)といった有名作家からも抗議の声が起き、両社の和解を求める抗議文に欧米の作家900人以上が署名する事態にもなった。

 両社は同日発表した共同声明で、作家と読者、双方にとって良い契約が交わせたと表明。ホリデーシーズンを前にただちに通常取引を再開し、アシェットの出版物の販促を強化していくとしている。(c)AFP