中国一の富豪であることは苦痛、アリババ創業者が心境明かす
このニュースをシェア
【11月13日 AFP】中国の電子商取引大手アリババ(阿里巴巴、Alibaba)の創業者で、同国一の大富豪とされるジャック・マー(Jack Ma)氏は米TVのインタビューに、これほど金持ちになって、むしろ「大変な苦痛」を感じていると明かした。
米経済誌フォーブス(Forbes)によると、アリババは今年9月、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)で史上最大規模となる250億ドル(約2兆9000億円)の新規株式公開(IPO)を達成。マー氏の資産総額も195億ドル(約2兆2500億円)に増幅した。
だがマー氏は11日、米経済専門テレビCNBCとのインタビューで、株式上場の成功や莫大な資産がストレスとなっていると述べ、「今月はあまり幸せではなかった。あまりにプレッシャーが大きかったからだと思う」と語った。
さらにマー氏は「株価が上がる。すると人々の期待も高まる。私は将来のことを考えすぎ、抱えている心配事も多すぎる」と話し、「金持ちであることは良いことだが、中国一の富豪となると別だ。それが、とても苦痛だ。なぜなら世界一の金持ちになれば、お金を求める人ばかりが群がってくる」と心情を吐露した。
マー氏は街を歩いても人々が自分を見る目が変わったと感じており、「お金を使うことは稼ぐより難しい」と話した。
マー氏は先月初め、中国の国営メディアに対しても、中国一の富豪であることは「無意味」だと述べている。また、「私が最も幸せだった日々は、月に90元(約1700円)を稼いでいた頃だった」と語ったこともある。(c)AFP