【11月12日 AFP】元ツール・ド・フランス覇者でスカイ(Sky Pro Cycling)に所属するクリス・フルーム(Chris Froome、英国)が11日、欠場を示唆していた2015ツール・ド・フランス(2015 Tour de France)について、考え直していることを明かした。

 2013年大会覇者のフルームは、山岳コースの多い今回のツールは自身に適していないとして、第98回ジロ・デ・イタリア(2015 Giro d'Italia)と第70回ブエルタ・ア・エスパーニャ(70th Vuelta a Espana)に集中する可能性を語っていた。

 しかし、チームの公式ウェブサイト上に掲載されたインタビューで、29歳のフルームは、黄色のジャージー(マイヨ・ジョーヌ)に袖を通すことを、今でも目指していると話した。

「来年にかけての僕の目標は、良いコンディションに戻して、レースを率いる存在になることだ」としたフルームは、「それが僕にとっての大きなモチベーションだ。ツールにしろ、他の大会にしろ、それが僕の好きなことさ」と述べた。

 ケニア生まれで英国籍のフルームは、「レースに出て、前線で戦うことが大好きなんだ。一緒にいて楽しいメンバーや、相性の良い人たちとね」とし、「自分でトレーニングしなければいけない冬の期間を乗り越えられるのも、そのおかげだ」と話した。

 フルームは、今年のツール・ド・フランス(2014 Tour de France)で2日間のうちに3度転倒する不運に見舞われ、手と手首のけがで棄権を余儀なくされた。それでも、その後に行われたブエルタ・ア・エスパーニャ(69th Vuelta a Espana)では、チーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)に次ぐ、総合2位に入った。

 新婚のフルームは、2015シーズンに向けて準備を始めているという。

「トレーニングがしたくてうずうずしているし、レースに戻りたい。今年のツールは残念な結果に終わったけど、満足している勝利もある」

「さまざまな苦難を乗り越えてブエルタを完走できたことも、僕にとっては何より大事なこと」

「悪い位置からのスタートではないということだ。白紙の状態から、最高の結果を収めたい」

(c)AFP