ラップのパイオニア、シュガーヒル・ギャングのMC死去
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【11月12日 AFP】ヒット曲「ラッパーズ・ディライト(Rapper's Delight)」で、初のチャート入りを果たしたラップのパイオニア、シュガーヒル・ギャング(Sugarhill Gang)のメンバー、ビッグ・バンク・ハンク(Big Bank Hank)さん(57)が11日、亡くなった。
ビッグ・バンク・ハンクさん(本名ヘンリー・ジャクソン(Henry Jackson))は、がんの治療を行っていたニュージャージー(New Jersey)州イングルウッド(Englewood)の病院で亡くなった。グループメンバーらが明らかにした。
「ブラザーが死んだと聞いた。とても悲しい。ビッグ・バンク、安らかに」とメンバーのワンダー・マイク(Wonder Mike)とマスター・ジー(Master Gee)が声明で述べた。
1970年代に米ニューヨーク(New York)のブロンクス(Bronx)で誕生したとされるラップだが、チャートのトップ40に登場したのは、この「ラッパーズ・ディライト」が初めて。1980年に入ってからだった。
この曲でサンプリングされたのは、ディスコ全盛時代にナイトクラブにあふれていたシック(Chic)のヒット曲「グッド・タイムス(Good Times)」。しかし、シックのナイル・ロジャーズ(Nile Rodgers)らはこれを問題視し、最終的にシュガーヒル・ギャングがシック側に作詞作曲の著作権と印税を渡すことで合意している。このサンプリングの手法をめぐる問題は、その後長期にわたりヒップホップを悩ませることになった。(c)AFP