【11月12日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州のアルトゥル・マス(Artur Mas)首相は11日、先週末に同自治州で中央政府の反対を押し切り実施された独立の是非を問う非公式の住民投票の間、自治州政府に対する大規模なサイバー攻撃があったことを明らかにした。

 投票後初めて公の場に現れ記者会見したマス首相によると、投票日前日の8日には通常の2万倍、投票日の9日には通常の6万倍のアクセスが州政府のコンピューターシステムにあった。このサイバー攻撃により、医療サービスに支障が出る恐れもあったという。

 マス首相は、「(ハッカーらは)カタルーニャ政府のコンピューターシステムをダウンさせようとした」「このような規模と特徴を持つ組織化された攻撃を受けたことは、今までなかった」と指摘。「数人のアマチュアハッカーやツイッター(Twitter)ユーザーなどによる攻撃ではない」とした上で、「他の可能性を調査している」と語った。

 一方、カタルーニャ独立支持派を率いる組織「カタルーニャ国民会議(ANC)」は、9日の投票の管理・運営にボランティアとして関わった数百人のメンバーの電話回線がパンクさせられたと主張している。あるANCのボランティアは投票中、数時間にわたって30秒ごとに自動発信された迷惑電話がかかってくる様子をAFPに見せていた。(c)AFP