メキシコ学生失踪、抗議収まらず 与党の州本部に放火
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【11月12日 AFP】メキシコ南西部ゲレロ(Guerrero)州で今年9月に教員養成大学の学生43人が襲撃され行方不明になっている事件を受けて続いている抗議行動で10日、同州の州都チルパンシンゴ(Chilpancingo)にある与党・制度的革命党(PRI)の州本部がデモ隊に放火された。
チルパンシンゴでは、学生の他、急進的な教職員組合CETEGの組合員ら約1000人が市内をデモ行進して。その後警官隊と衝突し、石や火炎瓶などを投げつけた。衝突の中、与党の白い2階建ての建物から黒煙が上がった。
市民保護当局者がAFPに明らかにしたところによると、石が当たって警察官3人とジャーナリスト2人を含む少なくとも5人がけがをしたという。負傷したジャーナリストのうちの一人は、AFPのカメラマンだった。
放火された州党本部は、昨年教育改革をめぐる抗議行動でも放火され、改装工事を行ったばかりだった。
行方不明の学生43人は、腐敗した警察により麻薬組織に引き渡され、その後同組織の構成員らが全員を殺害し遺体を焼いたと供述したことが発表されて以降、暴力的な抗議行動が発生している。(c)AFP