【11月11日 AFP】インド北西部ラジャスタン(Rajasthan)州で8日夜、おいを殺害した容疑をかけられた女性が衣服を一部引き剥がされてロバの背に乗せられ、村内を引き回される事件があった。警察が10日、明らかにした。

 事件があったのは同州ラジサマンド(Rajsamand)県の村で、警察は事件に関与した39人を逮捕した。

 AFPの取材に応じた警察幹部によると、女性は40歳前後で、この女性がおいを殺害したと村の長老会議が判断した数時間後に、長老会議に命じられて自宅に押しかけてきた村人たちに引きずり出された。「村人たちは女性の髪を切って炭の粉で顔を黒く塗ったうえ、衣服を引きはがして半裸の状態にして、ロバの背に乗せて10分間、村中を引き回した」

 この警察幹部は、疑いをかけられただけの女性に対して過酷すぎる仕打ちだと語った。女性は現在、家族に保護されているという。

 インド北部などの農村には、長老らによる会議「カープ・パンチャーヤト」の制度が残る地域も多い。こうした長老会議が決定する命令はしばしば、時代に逆行するものだと女性権利保護団体から批判を受けている。(c)AFP