イスラエル緊迫、警察によるアラブ系青年射殺で一斉抗議
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【11月10日 AFP】イスラエルで9日、アラブ系イスラエル人の青年が警察に射殺された事件を受けて国内各地のアラブ系の町や村で抗議デモが行われ、商店や学校、企業は一斉ストライキを実施した。警察が全土で警戒レベルを強める中でデモ隊の一部が警察と衝突し、22人が逮捕された。
発端となったのは8日、北部の都市ナザレ(Nazareth)近郊のクファルカナ(Kfar Kana)でアラブ系イスラエル人の青年ヘール・ハムダン(Kheir Hamdan)さん(22)が警察に射殺された事件。ハムダンさんは親類を逮捕しようとした警察官に向かってナイフを手に抗議して、射殺された。
警察側は、現場の警察官らは警告射撃を行ったが命の危険を感じ、ハムダンさんを撃ったと主張している。
一方、防犯カメラの映像には、ナイフを手にして警察車両の窓を叩いたハムダンさんが走り去ったところを、車から降りた私服警官が拳銃をハムダンさんに向けて発砲し、ハムダンさんが倒れる様子が映っていた。警察官たちは地面に倒れたハムダンさんの片腕を引きずって、ハムダンさんを警察車両に押し込んでいる。
イスラエル司法省は事件に関する声明を発表し、検事総長が9日に緊急会議を招集し警察の報告を聞いたことを説明。引き続き捜査を進めていく方針を示した。
イスラエルが実効支配している東エルサレム(East Jerusalem)では、アラブ系の若者と警察との衝突が毎晩のように発生する状況が4か月以上も続いており、イスラエル政府は対応に苦慮している。(c)AFP/Jack Guez