【11月10日 AFP】イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の支配下にあるとみられる街を写した動画を、AFPが9日、入手した。装甲車に乗った戦闘員らが街中を行進する様子の他、地元住民らに説教する同組織の指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者が写されている。街の場所は示されていない。

 動画には沿道でボコ・ハラムの戦闘員らを歓迎する住民などが捉えられているが、こうした内容はプロパガンダ(宣伝)を目的にねつ造された可能性もある。

 シェカウ容疑者は先に、ナイジェリア国内での「カリフ制国家」樹立を宣言しており、動画はこの主張を強化する目的があるとみられる。

 44分間の動画でボコ・ハラムは、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」がイラクやシリアの一部について宣言した国家など他地域の「カリフ制国家」への支持も表明している。

 シェカウ容疑者はこれまでにも、「イスラム聖戦」を主張する過激派グループや指導者との連帯を表明してきた。新たに公開した動画のなかで同容疑者は、ボコ・ハラムが制圧した地域をより広範囲な世界規模の「カリフ制国家」と関連付けているようだが、他のイスラム過激派指導者への服従は宣言していない。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR