参謀長の政権掌握宣言に副司令官らが異議、ブルキナファソ
このニュースをシェア
【11月1日 AFP】ブルキナファソでは10月31日、軍将校の一団が「国家の運命を掌握した」と主張した一方、ブレーズ・コンパオレ(Blaise Compaore)大統領(63)は首都ワガドゥグ(Ouagadougou)から逃亡したと報じられた。
ナベレ・オノレ・トラオレ(Nabere Honore Traore)陸軍参謀長は権力を掌握していると発表したが、そのわずか数時間後に大統領警護隊の副司令官と、大統領打倒の街頭デモを指揮した市民グループの指導者が異議を唱えた。
イサク・ヤクーバ・ジダ(Isaac Yacouba Zida)中佐は市民団体「市民ブルーム(Citizen Broom)」のギー・エルブ・カム(Guy Herve Kam)弁護士と共に、ワガドゥグ市内の広大なナシオン広場(Place de la Nation)に姿を見せ、その後ジダ中佐は国境の閉鎖を命じた。
ナシオン広場では、27年間にわたりブルキナファソを支配してきたコンパオレ大統領が、憲法で定められた任期を越えて大統領であり続けようとしたことを批判するデモで激しい衝突が起きていた。
仏外交筋によると、コンパオレ大統領は首都を出てまず国の南部に向かったとみられている。ガーナとの国境付近の町ポー(Po)に行こうとしたもようだ。
トラオレ参謀長は「憲法上の手続きに沿って」権力を掌握すると述べたが、同参謀長をコンパオレ大統領の側近と見なすデモ参加者たちには極めて不評だ。有力な野党政治家ベネバンデ・サンカラ(Benewende Sankara)氏は、軍の動きを「クーデター」とみなしている。
ブルキナファソでは議会が2015年11月の大統領選にコンパオレ大統領の立候補も可能にする憲法改正案を採決しようとしたことに国民が強く反発し、大規模デモに発展していた。
反政府抗議行動に集まった大勢の人たちは退役大将クアメ・ルゲ(Kouame Lougue)元国防相による政権掌握を求めている。 野党指導者らは、30日の衝突で約30人が死亡したとしている。(c)AFP/Romaric Ollo HIEN