【11月1日 AFP】台湾の裁判所は10月31日、馬英九(Ma Ying-jeou)総統の側近で台北(Taipei)市議会議員の頼素如(Lai Su-ju)被告(50)に収賄罪で懲役10年の有罪判決を言い渡した。

 馬総統の国民党(KuomintangKMT)は11月後半の地方選挙を前に、2件の食の安全をめぐる問題などで批判が相次ぎ、支持率が低迷している。頼被告の有罪判決は政権にとって大きな打撃だ。

 台北地方法院は声明で、台北市の大型建設計画をめぐる便宜を図る見返りに1000万台湾ドル(約3700万円)を要求したとして、頼被告に収賄罪の有罪判決を言い渡したと発表した。

 頼被告は100万台湾ドル(約370万円)の授受は認めたものの、賄賂ではなく政治献金だったと主張していた。

 頼被告は国民党の期待の星として一時は党広報担当を務めた他、馬総統の党事務所の責任者も務めた。また弁護士として、馬総統ら大物政治家の代理人も務めた。

 馬総統の側近の政治家としては2012年に行政院秘書長の林益世(Lin Yi-shih)副党首(当時)が収賄罪で有罪判決が下されたのに続き、2人目となる。

 頼被告が控訴するかどうかはまだ分かっていない。(c)AFP