【10月31日 AFP】ミャンマー政府高官は31日、同国最大野党、国民民主連盟(NLD)のアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)党首の大統領就任を妨げている憲法条項の改正について、議会で審議を行うことが決まったと述べた。ミャンマーでは来年、総選挙が予定されている。

 ミャンマーのテイン・セイン(Thein Sein)大統領が軍幹部やスー・チー氏ら野党指導者らと会談した後、イエ・ツット(Ye Htut)大統領報道官は記者団に対し「法に基づき、憲法改正を議会で審議することで合意した」と述べた。

 来年の総選挙で、仮に自由で公正な選挙が行われた場合、スー・チー氏の国民民主連盟が勝利するとの見方が強い。だが同国の現在の憲法では、配偶者または子どもが外国籍の場合は大統領に就任することができないと定められており、すでに亡くなった夫が英国籍で、2人の息子も英国籍を持つスー・チー氏は憲法改正を求めていた。

 また憲法には、改正に対する軍部の拒否権を認める条項もあるため、国民民主連盟はまずこの条項の改正に注力していた。憲法改正には議会の75%の賛成が必要となる。(c)AFP