米ボーイング、「地溝油」から航空燃料製造へ 中国航空機大手と共同で
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【11月7日 AFP】米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)は前月、中国航空機メーカーの中国商用飛機(Commercial Aircraft Corp. of China、COMAC)と共同で、「地溝油」と呼ばれる使用済み食用油からジェット燃料を製造する施設を中国東部浙江(Zhejiang)省杭州(Hangzhou)に開設すると発表した。
両社によると、中国国内の地溝油の再利用により、年間18億リットルのバイオ燃料の製造が可能。「持続的に生産されるバイオ燃料は、環境目標を達成しながら航空業界の成長を支える上で重要な役割を果たすと期待している」と両社は声明で述べた。
中国市場は2033年までに6020機の新たな航空機、総額8700億ドル(約98兆円)相当の調達が必要と推定されており、ボーイング社は中国を重要な市場と位置づけている。
中国商用飛機は中国の主要な商用航空機製造企業で、将来的にはボーイング社と競合する可能性もある。現在はナローボディ機のC919を開発している。
ボーイングのライバルである欧州の航空機メーカー、エアバス(Airbus)は2012年に、中国エネルギー大手の中国石油化工集団(SINOPEC、シノペック)と、中国での商用利用を目指した再生可能な航空燃料の製造を行うと発表している。(c)AFP