邪悪なピエロが街々を徘徊、なぜフランスで
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■「殺人ピエロ」と呼ばれた男
ピエロの恐怖をあおるのは、何も創作物だけではない。
「殺人ピエロ」の異名を持つ米国のジョン・ウェイン・ゲイシー(John Wayne Gacy)は1994年、33人を拷問・殺害した罪で死刑に処された。ゲイシーは子どものパーティーにピエロとして参加する趣味があった。
フランスでは、祝う習慣が全くなかったハロウィーンが人気を獲得し始める中、今回の現象が、10月に北部で出現した。警察当局によると、市民によるピエロ目撃事例は「学校の外、そして公共の道路、茂み、広場」で増加している。
「(ピエロの)標的は主に幼い子どもたちや若者だが、成人を狙うこともある」とフランス北部の警察当局者はAFPに語った。
また警察当局筋は28日、この現象がソーシャルネットワークで発生したことを確認していると述べ、「メディアで取り上げられる限り続くような、短期的な一時的な流行だと考えている」と影響は限定的だとの見解を示している。
だが、ベルギーの都市伝説研究者オーロレ・ファンデウィンケル(Aurore Van de Winkel)氏は、昔からあるこういったホラー話が真実として広まる現象というのは「私たちの目の前で生み出されているものだ」と指摘する。同氏は、動画サイトのユーチューブ(YouTube)の動画による影響はさておき、ハロウィーン前というのは伝統的に都市伝説が生まれやすい時期なので、攻撃的なピエロの現象が広まった理由は説明することができると述べる。
カンピオンバンサン氏は、特に空想と現実がひとつに融合するようなことがあれば、この「ゲーム」が暴走する危険性があると警告した。(c)AFP/Anthony LUCAS