【10月29日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は28日、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)へのいかなるボイコットにも反対し、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領率いる政府が着手している巨額をかけた準備を支援すると表明した。

 モスクワ(Moscow)で行われた大会ロゴ発表に参列したブラッター会長は、同国の通信社Rスポーツ(R-Sport)に対し、「ボイコットはいかなる肯定的な効果を生むことはない」とコメントした。

「われわれは、国、その政府を信頼している。FIFAはロシアで開催されるW杯を無条件に支援する」

 外交筋によると、先月、ウクライナ東部での紛争を理由に欧州諸国がボイコットの可能性について協議していたという。英国、ドイツ、米国の政治家らはFIFAに対し、ロシアでのW杯開催取りやめを呼びかけていた。

 ブラッター会長は、「北米から(W杯開催取りやめを求める)書簡が届いた際に、われわれはこれがサッカーなのだと返答した。ロシアは世界最大の国。世界中のメディアの目がロシアに向く。サッカーというものは、ロシアをまとめあげるだけでなく、どんな抗議活動よりも強いものだということを示すことができる」とコメントしている。

「今日は、公式ロゴをお披露目するイベントが行われ、W杯のキックオフとなった。この地でのW杯が成功を収めることに自信がある」

■開催準備は順調

 またブラッター会長は、大会で使用される11都市にある12会場の準備状況に満足していると語った。

「開幕まで4年という中で、ブラジルと比べればロシアは大幅に予定より先んじている」

 ブラッター会長は、大改修が行われているモスクワのルジニキ・スタジアム(Luzhniki Stadium)を視察し、準備を期間内に終了させると宣言したプーチン大統領にも面会した。

 大統領はFIFAの代表団に対し、「ロシアはすべての準備を予定通りに終えられると確信しています。もちろん、最高レベルの品質です」と請け合った。(c)AFP