【10月28日 AFP】26日投開票のブラジル大統領選決選投票で、左派・労働党(PT)の現職、ジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領が小差で再選を果たしてから一夜明けた27日、ブラジルの株価と通貨レアルはいずれも下落した。

 サンパウロ(Sao Paulo)の株式市場では株価が取引開始直後に前日比6%下落。ブラジルの通貨レアルも米ドルに対し同4%下落した。

 株価はその後やや値を戻し、同2.77%安でこの日の取引を終えた。為替相場は同2.58%レアル安の1ドル=2.52レアルとなり、2005年以降で最も安い水準となった。

 ルセフ大統領の2期目の任期(4年)は来年1月1日に始まる。ルセフ氏は、二極化が進む国のかじ取り、民間からの信頼の回復、景気後退に陥った経済の再生、汚職対策などに取り組まなければならない。

 ルセフ大統領はギド・マンテガ(Guido Mantega)財務相を交代させる方針を示している。経済界は後任人事に注目しているが、27日にルセフ大統領が意中の人物の名を明かすことはなかった。

 投資顧問会社TAG Investimentosの経済アナリスト、アンドレ・レイト(Andre Leite)氏は、「次の財務相がもっとオーソドックスな人になれば市場は歓迎するだろう。そうでなければ事態は悪化する」と述べた。(c)AFP/Chris WRIGHT