米女性看護師2人、エボラから回復 1人は米大統領とハグ
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【10月25日 AFP】(写真追加)エボラ出血熱を発症した米国の2人の看護師ニーナ・ファム(Nina Pham)さん(26)とアンバー・ビンソン(Amber Vinson)さんが回復したと24日発表された。ファムさんは退院してバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領と面会したほど元気になっている。
2人はいずれも、米国内で初めてエボラ出血熱と診断されたリベリア人男性トーマス・エリック・ダンカン(Thomas Eric Duncan)さんが先月28日に入院したテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院(Texas Health Presbyterian Hospital)でダンカンさんの治療に携わり、エボラウイルスに感染した。米国内でエボラウイルスに感染した医療従事者はファムさんが初めてだった。
ファムさんは転院して治療を受けていた米メリーランド(Maryland)州ベセスダ(Bethesda)の米国立衛生研究所臨床センター(National Institutes of Health Clinical Center)前で記者団に対し、「私は今日この場に立つことができ、幸運で恵まれていると思います」と何度も笑顔を見せながら語った。「私は回復の途上にありますが、このような幸運に恵まれなかった人がどれほどたくさんいただろうかと思わざるにはいられません」
ファムさんはその後ホワイトハウス(White House)でオバマ大統領に面会した。大統領は大統領執務室(Oval Office)にファムさんを招き入れて抱きしめ、カメラマンたちはその場面を撮影した。
ジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)大統領報道官は記者会見で、大統領がファムさんとあれほど接触することに懸念はなかったのかとの質問に対し、「大統領はファムさんへの感謝を示すことに関連するいかなるリスクについても全く懸念していなかった」と述べた。
一方、ビンソンさんが入院しているジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)のエモリー大学病院(Emory University Hospital)は、ビンソンさんの血液からエボラウイルスが検出されなくなり、健康状態もかなりよくなってきていると発表した。ビンソンさんはしばらく入院を続けるという。
ファムさんは、友人でもあるビンソンさんと、西アフリカのギニアから帰国し、前日の23日にニューヨーク(New York)でエボラ熱にかかっていると診断されたクレイグ・スペンサー(Craig Spencer)医師の回復を望むと述べるとともに、リベリアでエボラ出血熱にかかった後、米国で治療を受けて回復したケント・ブラントリー(Kent Brantly)医師に謝意を示した。ファムさんはブラントリー医師から抗体を含む血漿(けっしょう)の輸血を受けていた。(c)AFP/Kerry SHERIDAN