【10月23日 MODE PRESS】テキスタイルデザイナーの鈴木マサル氏(Masaru Suzuki)が家具メーカー「アルフレックス(arflex)」とコラボレーションし、「アルフレックス」の定番モデルとして愛用されているソファ「マレンコ(MARENCO)」のカバーをデザインした。今回鈴木氏がデザインしたのは、「DANCE(ダンス)」、「PARK(パーク)」、「BALLOON(バルーン)」の3種類。それぞれ色合いも雰囲気も全く異なるデザインが完成した。

■DANCE

 鈴木氏が展開するブランド「オッタイピイヌ(OTTAIPNU)」のアーカイブのテキスタイルをパッチワークのようにつなぎ合わせて作られた「DANCE」。「最初は実際の生活で使えるような落ち着きを持ったデザインにしたいと考え、赤っぽい色で統一したり、シックな色でまとめてみたりといろいろ試したがなかなかうまくいかなかった。そこで半ば目を瞑るような感覚で生地同士を合わせてみたら案外しっくりといって、DANCEが完成した」と鈴木氏。「考えてみると、マレンコはもともとクッションを並べたようなデザインになっているので、パーツごとにそれぞれの柄が違うというのはマレンコの性質に合っているのかもしれない。一見ごちゃごちゃしているように見えても全体としてはすごくまとまっていると思う」と語った。

■PARK

動物がポップに描かれた「PARK」は、ソファ自体を一枚のキャンバスに捉えてデザインされた大胆で明るい雰囲気のテキスタイル。鈴木氏は、「僕は自分のデザインがカワイイと言われることにずっと拒否反応を示してきたが、最近、カワイイというのはモダンデザインの中で、新しい役割を担う可能性を秘めているのではないかと思い始めた。そこで今回はカワイイということを逆に意識してデザインした。ただ、ただのカワイイではなく、モダンデザインの中にうまく溶け込めるような、座った人たちがニコニコできるようなデザインになるように心がけた。僕は、楽しいということも一つの機能だと思っていて、そういうところにデザインの価値というものを置いている。そういう意味では今回はそれを引き出すことに成功したのではないかと思っている」と語った。

■BALLOON

 「BALLOON」は他の2種類に比べるとシンプルで落ち着いたドットのデザインになっているが、鈴木氏の細かなこだわりはこのテキスタイルにも詰まっている。「PARKはマレンコのフォルムを無視して柄をデザインしたが、BALLOONはそれと逆にドット柄がマレンコのパーツの形で分断されて、新たな構図やフォルムが生まれるというデザインになっている。また、青いドットと黒いドットのリピートの幅をずらすことでどこで切っても形が均一にならないようにデザインした。ソファによって個体差が出るようになっているので、世界で一つのマレンコが購入できる。普通に使えるデザインでありながら、無地では表現できないインパクトを出したいと考えていたので、その点では予想していた通りにうまくいった」と鈴木氏。今回は期間限定での発売となるので、鈴木氏自ら一つ一つの柄のレイアウトを組み、購入した人に提供するという。

 アルフレックスショップ東京では11月3日までスペシャルエキシビション「MARENCO × 鈴木マサル」を開催。オーダーも可能なので気になる方はチェックしてみて。

■イベント概要
スペシャルエキシビション「MARENCO × 鈴木マサル」
期間:~11月4日(火) 11:00~19:00
場所:アルフレックスショップ東京(渋谷区広尾1-1-40恵比寿プライムスクェア1F)

■関連情報
・アルフレックス 公式HP:http://www.arflex.co.jp/
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