【10月23日 AFP】イラクとシリアで活動するイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に参加しようとしていたとみられる米国人の10代の少女3人が、ドイツで保護され、米国に送り返されていたことが分かった。

 米CNNによると、少女らはコロラド(Colorado)州在住のスーダン系とソマリア系の米国人で、トルコに向かう途中で経由した独フランクフルト(Frankfurt) 国際空港でドイツ当局に保護された。トルコは、イスラム国への参加を目指す多くの外国人の経由国となっている。

 また、米ABCニュース(ABC News)は、少女たちがシリアの過激派グループの「巧みなメディア・キャンペーンによって示された理想像だと彼女らが信じるものを実現させようとしていた」との当局者の話を伝えている。

 米連邦捜査局(FBI)関係者はAFPに対し、「この状況については承知している」と述べ、少女たちは20日にデンバー(Denver)にあるそれぞれの自宅に無事に送り届けられたことを明らかにした。

 一方、CNNはアラパホ(Arapahoe)郡保安官事務所が作成した文書を引用し、少女たちは、パスポート(旅券)と現金2000ドル(約21万円) を持って家を出ていたと伝えている。

 ドイツ内務省のパメラ・ミュラーニーセ(Pamela Muller-Niese)報道官によると、独政府には、少女たちがフランクフルトに到着することやトルコへの渡航の目的について米当局からの通達があった。少女らの年齢はそれぞれ15歳、16歳、17歳で、家族らは今月17日に娘の行方が分からなくなっていると当局に届け出ていたという。(c)AFP