イスラム国が投下武器を入手、米軍が認める
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【10月23日 AFP】米軍は22日、同軍がシリア北部のアインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)を防衛するクルド人部隊を支援する目的で投下した武器や弾薬の一部が、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の手に渡った可能性が高いことを認めた。
米軍は先週末、コバニを防衛するクルド人部隊に向けて武器や医療品を詰めた木箱28個を投下した。インターネット上にはその後の21日、手投げ弾やロケット弾が詰められ、パラシュートが取り付けられた木箱を開ける覆面の戦闘員を写した動画が投稿されていた。米当局者らはこの動画について、信ぴょう性を疑う理由はないとの見解を示している。
また米軍は、投下物資の1個が目標地点を外れたために空爆で破壊したことを明らかにしていた。だが米国防総省のスティーブン・ウォレン(Steven Warren)報道官は記者団に対して22日、これとは別の物資1個が誤った場所に投下され、「恐らく敵の手に渡った」と認めた。
一方で、武器などの投下は「極めて複雑」な作戦であり、風によって目標地点を外れることは「非常によくあること」だと説明。さらに、イスラム国の手に渡ったとみられる武器は「敵を利するのに十分なものではない」と主張した。(c)AFP