【10月22日 AFP】ロシア首都モスクワ(Moscow)のブヌコボ(Vnukovo)国際空港で航空機が除雪車と衝突して仏石油大手トタル(Total)のクリストフ・ドマルジェリ(Christophe de Margerie)最高経営責任者(CEO)ら4人が死亡した事故で、除雪車の運転手は22日に放送された動画の中で、自分の位置を見失って滑走路に出てしまったと語った。

 22日に露国営テレビ局「第1チャンネル(Channel One)」で放送された動画で、除雪車の運転手(60)は捜査官に対し、どのようにして航空機の進路に出たのか分からないと語った。

 空港の制服を着たままの運転手は捜査官に「位置を見失ってしまい、滑走路に出たことにも気づかなかった」と語った。

 捜査当局は20日、除雪車の運転手が飲酒運転をしていたと発表した。だが携帯電話で撮影されたとみられる動画の中の運転手は、はっきりとした声で冷静に話していた。

 一方、運転手の弁護士は国営テレビに対し、運転手は心臓に疾患があるため飲酒をしないと語り、アルコールを「数滴」ほど含んだ治療薬を飲んでいた可能性はあると語った。

 運転手は事故当時について、周囲が暗く、除雪車は大きな音をたてていたため、航空機が離陸しようとしていることには気づかなかったと語っている。(c)AFP