【10月21日 AFP】米ホワイトハウス(White House)の元実習生で、ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領と不倫関係を持ち大統領の弾劾裁判に発展するという大スキャンダルの渦中にあったモニカ・ルインスキー(Monica Lewinsky)さん(41)が20日、13年ぶりに公の場に姿を現した。同日にはツイッター(Twitter)アカウントも開設し、数時間で1万8000人以上がフォローした。

 ルインスキーさんは米フィラデルフィア(Philadelphia)で開かれた米経済誌フォーブス(Forbes)主催の第1回「アンダー30サミット(Under 30 Summit)」で熱のこもった演説を行った。1998年のクリントン氏との不倫スキャンダルに言及し、今後はネットいじめの防止活動に取り組んでいく意向を明らかにした。

 満席となった会場でルインスキーさんは、クリントン元大統領に「恋愛感情を持った」後、インターネット上でのいじめの「最初の被害者」になったと述べた。

「当時はフェイスブック(Facebook)もツイッターも、インスタグラム(Instagram)もありませんでしたが、ゴシップやニュース、エンターテインメント系のウェブサイトはあり、コメント欄も充実、メールでの転送機能も備えていました。もちろん、極めて通信速度の遅いダイヤルアップ接続ではありましたが、この話は世界中に広がりました。真の意味で『ソーシャルメディア』が誕生した、バイラルな(ウイルス感染のように広がる)現象だったと言えるかもしれません」

 ルインスキーさんは、ニュージャージー(New Jersey)州の18歳の学生が男性とキスしている場面をインターネットで中継され、自殺した事件をきっかけに、ネットいじめ反対運動を立ち上げることを決めたと話した。

「私自身それを乗り越えてきたので、この恥知らずなゲームの犠牲になった人たちが乗り越えていけるよう、支援していきたいと思っています。自分の苦しみを良い目的に生かし、過去に意義を見出したいのです」と語った。

 開設されたばかりのツイッターアカウント「@MonicaLewinsky」のプロフィル欄でルインスキーさんは、自身を社会活動家、講演活動家、米誌ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)のライター、そして「袖のないニットを編む人」と紹介している。(c)AFP