【10月20日 AFP】インド南部バンガロール(Bangalore)で19日に行われたマラソン大会で、先導車がターンを忘れたために先頭の3人がコースから大きく外れ、棄権した上で帰路、バスを使ってゴール地点に戻るという珍騒動があった。

 20日の報道によると、先導車と先頭グループはスタートから16キロの折り返し地点を通り越し、ルートが誤っていることを主催者が告げるまで4キロにわたって走り続けた。この時点で復帰することが不可能だということを悟った3選手はレースを棄権。沿道の観客に現金を借りて、ゴールライン近くまでバスに乗った。

 先頭グループにいた選手の一人、インディレジット・シン(Inderjit Singh)さんはインド紙タイムズ・オブ・インディア(Times of India)に、「折り返すべきだった地点に、大会スタッフがいなかった。私たちはただ先導車についていっただけ。(間違っていると)言われたときにはもう遅かったし、レースを続けるのは無意味だった。賞金を逃したことは気にならないが、私たちが恥をかかねばならなかったことに落胆している」と語った。

 大会主催者はミスを認め謝罪したが、この日は他にも珍事が起きた。この日は五輪金メダルの他、数々の大会で入賞したエチオピアの元長距離選手ハイレ・ゲブレセラシェ(Haile Gebrselassie)氏がスタートの合図となる旗を振ったが、旗が下ろされたとき、コース先頭の選手たちの前に並んでいた警備員らがコース外に移動するのが間に合わず、多くの参加者たちがぶつかったりつまずいたりする混乱があった。(c)AFP