インドネシア、ジョコ新大統領就任 スラム出身の改革派
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【10月20日 AFP】スハルト(Suharto)独裁時代とゆかりのないインドネシア初の指導者として、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)氏が20日、大統領に就任した。ジョコ新大統領は就任演説で、自らが掲げる改革政策への支持をライバル陣営にも呼び掛けた。就任式には、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官やトニー・アボット(Tony Abbott)豪首相ら外国の要人も出席した。
河原のスラム街に生まれ、「ジョコウィ(Jokowi)」の愛称で知られるジョコ新大統領は、地元自治体での政治活動から目覚ましい昇進を遂げ、7月の大統領選で元陸軍戦略予備軍司令官の対立候補、プラボウォ・スビアント(Prabowo Subianto)氏を破って勝利した。
ジョコ氏は、98年にスハルト政権による独裁体制が終わりを迎え、世界第3の人口を持つ民主主義国家となってからもインドネシアの政界を支配してきたスハルト時代の政治家や軍高官ではない初めての大統領となる。しかし、議会で多数を占めているのは大統領選でジョコ氏と対立した野党勢力であるため、東南アジア最大の経済の復活と貧困層支援を中心とした改革を掲げるジョコ氏の政権運営は難航するとみられている。(c)AFP/Sam Reeves